今のところ、ただの自由帳 たまに二次小説とか書くかも
2024/05/13 (Mon)
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2013/06/08 (Sat)
幻想郷的桃太郎 後半その2
見張りの鬼を倒した桃太郎一行は、いよいよ鬼の本拠地に侵入しました。
突如として現れた侵入者に鬼たちは驚きましたが、妖精と妖怪ごときに何ができる、と一斉に襲い掛かってきます。
しかし、桃太郎たちは、おばあさんの能力が込められたきび団子を食べて強くなっているのです。
犬神が食い千切り、狒々が殴り飛ばし引き裂き、青鷺火が燃やし尽くします。
桃太郎は、ばっさばっさと鬼を切り倒してゆきます。
すると、奥の方からひときわ強力な妖気を纏う鬼が姿をあらわします。妖怪の山の頭領です。
「お頭~助けてくだせえ~」
「妖精妖怪の分際で、なかなかやるじゃねーか。久々に血がたぎるぜ!」
頭領はバトルマニアなのでした。頭領は笑みを浮かべると、鉄の棍棒を取り出しました。
桃太郎と頭領の一騎打ちは長引きました。桃太郎の「断ち切る程度の能力」が、頭領の「耐える程度の能力」で相殺されてしまって通じないのです。二人は何十合も打ち合いました。
しかし、決着は訪れます。桃太郎の放った一撃が、頭領の不意をついて胴体を真っ二つにしたのです。
桃太郎の体は、鬼たちの返り血で真っ赤に染まっていました。
仲間たちも、あらかた鬼を倒して桃太郎のもとに集まってきました。
「さあ、観念しろ鬼め!」
桃太郎が頭領に刀を突きつけて言います。
「もう抵抗はしないさ。殺すがいい。だがな」
「?」
「この状況を見てみろよ。お前たちは鬼退治に来たというが、果たしてどちらが鬼なんだろうな?」
「っうるさい!」
桃太郎は頭領の首を落としました。そしてその首を持って帰ることにしました。
帰り道、桃太郎の頭からは頭領の言葉が離れませんでした。確かに村を襲っていたのは鬼、だけどその鬼をこうも簡単に殺してしまう自分は一体なんなのだろう。本当に自分はただの妖精なんだろうか。
そんな考えが、桃太郎の頭を支配していました。
村に到着すると、みんなが祝福してくれました。笑顔で感謝してくれる人々を見て、桃太郎は先ほどの考えを忘れて素直にうれしさを感じました。仲間たちとも別れて、桃太郎は日常生活へと戻るのでした。
しかし、しばらくすると桃太郎は居心地の悪さを感じるようになりました。なんだか、みんなに避けられているような感じがするのです。
そのころ村人たちは、桃太郎に畏れを感じ始めていました。鬼を倒した桃太郎は人間ではない、そんなうわさが広まっていました。
桃太郎は村での生活に限界を感じ、おじいさんとおばあさんを連れて村を出ることにしました。
桃太郎の向かう先には、あの妖怪の山がそびえ立っているのでした……
どっとはらい
突如として現れた侵入者に鬼たちは驚きましたが、妖精と妖怪ごときに何ができる、と一斉に襲い掛かってきます。
しかし、桃太郎たちは、おばあさんの能力が込められたきび団子を食べて強くなっているのです。
犬神が食い千切り、狒々が殴り飛ばし引き裂き、青鷺火が燃やし尽くします。
桃太郎は、ばっさばっさと鬼を切り倒してゆきます。
すると、奥の方からひときわ強力な妖気を纏う鬼が姿をあらわします。妖怪の山の頭領です。
「お頭~助けてくだせえ~」
「妖精妖怪の分際で、なかなかやるじゃねーか。久々に血がたぎるぜ!」
頭領はバトルマニアなのでした。頭領は笑みを浮かべると、鉄の棍棒を取り出しました。
桃太郎と頭領の一騎打ちは長引きました。桃太郎の「断ち切る程度の能力」が、頭領の「耐える程度の能力」で相殺されてしまって通じないのです。二人は何十合も打ち合いました。
しかし、決着は訪れます。桃太郎の放った一撃が、頭領の不意をついて胴体を真っ二つにしたのです。
桃太郎の体は、鬼たちの返り血で真っ赤に染まっていました。
仲間たちも、あらかた鬼を倒して桃太郎のもとに集まってきました。
「さあ、観念しろ鬼め!」
桃太郎が頭領に刀を突きつけて言います。
「もう抵抗はしないさ。殺すがいい。だがな」
「?」
「この状況を見てみろよ。お前たちは鬼退治に来たというが、果たしてどちらが鬼なんだろうな?」
「っうるさい!」
桃太郎は頭領の首を落としました。そしてその首を持って帰ることにしました。
帰り道、桃太郎の頭からは頭領の言葉が離れませんでした。確かに村を襲っていたのは鬼、だけどその鬼をこうも簡単に殺してしまう自分は一体なんなのだろう。本当に自分はただの妖精なんだろうか。
そんな考えが、桃太郎の頭を支配していました。
村に到着すると、みんなが祝福してくれました。笑顔で感謝してくれる人々を見て、桃太郎は先ほどの考えを忘れて素直にうれしさを感じました。仲間たちとも別れて、桃太郎は日常生活へと戻るのでした。
しかし、しばらくすると桃太郎は居心地の悪さを感じるようになりました。なんだか、みんなに避けられているような感じがするのです。
そのころ村人たちは、桃太郎に畏れを感じ始めていました。鬼を倒した桃太郎は人間ではない、そんなうわさが広まっていました。
桃太郎は村での生活に限界を感じ、おじいさんとおばあさんを連れて村を出ることにしました。
桃太郎の向かう先には、あの妖怪の山がそびえ立っているのでした……
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